ポンコツが結果出しちゃった話

新人研修って大変よね〜!
って話なんだけど。




20歳から24歳までの4年間、
毎週土日はお仕事だった。
某大手食品メーカーのペット部門
新発売のペットフードを販売する。
ペットのオーナーさんに
サンプルをお渡しして、
商品説明をし、ご検討いただく。



現場は南関東メイン。
東京、神奈川、千葉、埼玉。
いろんな路線いろんな駅の
ホームセンターやスーパー、
ペットショップを渡り歩く日々。
首都圏のJR線、私鉄、地下鉄、
乗り鉄もいいところで
大好きなマイ路線図に
水色のマーカーで印を付けていく。
当時のマイ路線図は、水色だった。



舞い込んだオファー

広告代理店でアルバイトしていた頃、
とある食品メーカーが
ペットフードの新製品を発売する
ということで、
その新発売のペットフードの
販売促進と宣伝・商品名周知の
お仕事をいただいた。



一度、東京支社で研修を受けてから
業務に就くということで
品川だったか、恵比寿だったか
いや、新橋だったかな?
ちょっとビジネスマン気取りで
行ったのを覚えている。

同じ会社から研修に行ったのは、
女の子(可愛い♡)がもう一人。
成功すれば定期的に入るお仕事。
そんな、社にとって大きな、
大切なチャンスが舞い込んだときに、
新規事業の一員に入れてもらえた!
と思うと、
感慨深いものがあるよね。



他の可愛い女の子は
大体が大学生で、
スタッフが少ないから
フリーターで都合よく使える
私なんだろう
と当時は思っていたけれど、
いまはちょっと違う。



いまのバイト先でも、
しばしば、愛されてるなぁ、
信頼してもらえているようだ、
と実感することが多い。
そのたびに、あの会社でも
大事にされていたんだなぁと思う。



そんなわけで、研修では
メーカーの変遷や市場規模、
扱う食品の部門などから始まり、
かなりきめ細かく知識を学んだ。
SP(セールスプロモーション)の研修で
私が受けたもののなかでは、
この企業がいちばん丁寧だと思う。

ペットフードの展開に至った経緯、
競合各社との特長の違い、
実際に売り場に立った時の実演練習、
報告書の記入方法なども教わり、
ここまで受けた、あとは出陣じゃ!
という状態で会社に帰された。











いざ、参る!

このお仕事の初めての現場は
銀座の百貨店のペットフェアだった。
私は当時20歳。
遊びたい盛りでシフトは
土日含めて週5〜6日出したからか、
(今は絶対嫌だw)
メインで現場に入れていただいた。



この百貨店の研修もとても丁寧で、
礼の角度、礼の時間の長さ、
言葉遣い(主に丁寧語)などは、
その数年後に始まる
地元の百貨店でのお仕事でも
前知識として大いに活用できた。

同じ日にメーカーの
東京支社で研修を受けたという、
他社の広告代理店の子と
6日間一緒だった。
当時の百貨店の担当者が
ちょいぶっきらぼうなイケメンで、
どの販売員さんとデキてるとか、
バカみたいな話題で盛り上がりつつ、
お客さまがいらっしゃると、
新発売したことをお知らせして
サンプルをお渡しした。



もちろん、研修どおりの
丁寧かつじっくりと説明なんて
できるはずがない。
ただ、使用する時の注意点は
必ずお伝えした。
それ以外は、
わりとその場その場で
工夫して、アレンジ。
少し早口でお話ししたり、
大事なことが書かれたリーフレットを
サンプルにあらかじめセットしたり。



今ならわかるけれど、
どんなに美しい言葉を並べて
商品の素晴らしさを
お客さまにお伝えするよりも、
まずは試しに使ってみる。
これに限るよね。



期間中、
うちの会社にお仕事をくれた
大手広告代理店の社員さんが
激励に来てくださり、
近くのエスニック料理屋さんで
ランチをごちそうしてくれた!
バリキャリのカッコイイ姉さんだ。
グリーンカレー(^_^)
私のパクチー好きは
あのとき始まったのか(笑)




そんなわけで、まずは接客慣れ。
場数を踏ませてもらって
百貨店の催事は終わった。





日常がステージ

百貨店の展示会などは、
ある意味、非日常な世界だ。
研修で渡された制服のポロシャツと
そこにあわせるボトムスが
展示会だけ膝上丈の
白いミニスカートだったから
かなぁ?
(安心してください、
当時は痩せてましたよw)

もちろん、お客さまは実在するし、
我々も百貨店の方も
終われば日常がある家に帰っていく。
でも、期間限定のイベントは、
いましか、ここでしか、
という特別感が
お祭りのように、はかなく感じる。
あの心が浮き上がるような感覚って
なんなんだろう?
ペットのお仕事以外でも、
何度か
展示会やイベントに出たけれど
うまく説明できない。



これからは、もっとニッチな販促だ。
もっと日常に溶け込む。

ペットオーナーさん達が、
日常で利用するペットショップや
ホームセンターにステージを移し、
商品の周知とアピール。
ポロシャツに黒パンツだ。
実際にペットフードを利用する方の
声をヒアリングしながらの
プロモーションが始まった。



メインで販売促進していた商品は

プレミアムフードといって、

AAFCOという機関が定める

栄養基準をクリアした

少し高級なもの。

通称「カリカリ」という

のドライフードだ。

そのため、

「今日はいつもより安いので

お買い得ですよ!」

とはいかない。

スーパーでも、

ペットショップでも、

ホームセンターでも、

一人でも多くのお客さまに

少しお時間をいただき、

商品について説明する必要がある。






プレミアムフードは
ネコちゃん用、わんちゃん用があり、
当時は
某消費者金融会社のチワワで
人気が沸騰した
わんちゃんブームだったから
小型犬用のフードのサンプルは毎回
完配(かんくば※注 めちゃイケ)した。
ネコちゃん用のサンプルは
大量に余ってしまったが、
店舗の売場担当者さんが、
同じメーカーの商品につけたり、
「サンプルを持って帰っていいよ」
と言ってくださり、少し頂けたので、
近所の野良ちゃんや、
多摩川の野良ちゃんにあげたりした。
(当時の地域ネコの会の皆さん、
勝手なことをしてごめんなさい)



ところが、話を最後まで

ちゃんと聞いてくれる人なんて

そうそういない。

大体は、サンプルを受け取ったら

ハイハイ、とあしらわれて

「うちの子が食べたら買うよ」

と言って去っていく。



とにかく、売り場付近を

グルグルとお散歩しながら

ダメ元で声をかけて

お客さんをつかまえる。

サンプルを渡せても

時間をとって説明はできない。




最初はこれがとても不安だった。





この辺りは多頭飼いの世帯が多い、

とか

ペットの長生きや健康に

関心のある人が多いなど

最初の数か月は、メーカーも

とっくに知っているようなことしか

報告書に書けなかった。




でも実際、そこから数か月、

1年、2年と現場を転々と回り、

何度もアプローチしていくうちに、

前回キャンペーンを実施した店舗で

売れ行きが良くなったとか、

「前回もらったサンプルで

   ネコちゃんが食べたから

   買っているよ」

と声をかけてもらえるようになった。

確実にリピーターがついている

という実感は自信につながった。




最初に書いたけれど、
どんなに美しい言葉を並べて
商品の素晴らしさを
お客さまにお伝えするよりも、
まずは試しに使ってみるに限る!
そう思えば続けられた。




スーパー⁈

そして、

プレミアムフードと同時進行で

スーパープレミアムフードの

販促も始まった。

こちらはわんちゃん専用のフード。

ペットショップや動物病院など、

より専門的なお店で取り扱うものだ。




プレミアムフードとの違いは、

お値段。

プレミアムフードの相場が

1キロ500円~900円台に対し、

スーパーがつくだけあって

1キロ1000円台だ!

ドッグショーに出るわんちゃんや、

アスリートのわんちゃん、

より健康志向の高いオーナーさんに

という感じ。


ペットオーナーが使用する

ペットフードは主に、

わんちゃんネコちゃんが

生まれたときから食べているものを

ブリーダーさんやペットショップから

そのまま受け継ぐことが多く、

お客さまは、

いつものフードを買いに来る。

そう簡単に決めるものではないし、

そう簡単にいま使っているものから

変わることもない。




より専門的な商品なだけに、

メーカーのマーチャンダイザーが

必ず現場について、

いろいろ教えてもらいながら

お仕事した。

この人が、

またいけ好かない野郎で、

自己紹介もなく

いきなり高圧的に話し始めるから、

事務所になんて報告しよう?

と思いながら毎回お仕事した。

打ち解けてくると、

まぁまぁいい奴でよかった。

(でも別な人がよかったなぁ)




スーパープレミアムフードの

お仕事は

正直言って、憂鬱だった。

プレミアムフードなら

ネコちゃんもあるし、

普通のフードのサンプリングは

パッケージも可愛くて

気分の切り替えになったけどさ。




本当、マーチャンダイザーの男が
やりづらい(笑)
こいつ一人でやればよくない?
とか思ったりもした。



とはいえ、

スーパープレミアムフードも

毎月くるお仕事。

マーチャンダイザーは

あくまでサポート役。

頑張りどころは自分次第。

(最初の2〜3ヶ月くらいで
「じゃあよろしく」
的なことを言われて、
それからつかなくなった)

現場に慣れなくてはいけないし、

私自身も自主的に勉強をして

知識をつけた。

長毛種のわんちゃんの特徴や、

デリケートなわんちゃんについて、

大型犬の健康維持、ヘルニアとか。




わんちゃんの犬種図鑑も

持っていたよ。




日本で何頭かしかいない犬種の

正式名称をちゃんと言えると

オーナーさんが喜んでくれるし、

言えた私自身もドヤ顔で

気分がいい(笑)




この苦にならない1upを

努力というのかな?

(でも、もういまは思い出せない…)




スーパープレミアムフードの販促で
初めて入った現場は、
横浜市某区の某大型ペットショップ。

報告書にサインをする際、

評価の欄に優・良・可・不とあって
そこの担当者は

いつも良にマルをつけていた。

何十回とそちらに出向いて、
場数をこなし、自信もつき、
自力で
新規顧客を取れるようになった頃、
評価の欄の優にマルがついたときは
一人前として認められた

という手応えが本当に嬉しかった!

(気を遣っているのでは?
と罪悪感もあったが、
それは私の勝手な思い込み!
そういうタイプの人じゃないわ)









ギャランドゥー

プレミアムフード、

スーパープレミアムフードの販促で

現場に入る回数が100回を超える頃、

日給が上がった。




最初は8000円だった日給も、

勤続回数だったか、売り上げ額だか

忘れちゃったけれど

たびたび500円ずつ上がっていって、

最終的に1万円になった。


そうなると、
ペットフードのお仕事が
毎月全部の土日に入れば、
それだけで8万円!
平日もSPやキャンペーンのお仕事で
月20万円なんて当たり前。
実家だし、
遊んでも、お洋服を買いまくっても
お金は貯まった。
だから、合宿で車の運転免許も
交付されたってわけ。




ギャランドゥー事情も

いまはどうなんだろうね?



いろんな街たくさんの場所に行き
多くの人とふれあい、
ペットショップやホームセンター、
スーパーマーケット、
ときには催事も経験できて
とてもいい機会だった。

冒頭でも書いたけれど、

なにせ、路線図の下車した駅を
塗りつぶす作業がおもしろくて!
東急田園都市線、西武新宿線、
京王線、横浜市営地下鉄、JR線、
京浜急行線、東武東上線、小田急線…
いろんなところに行かせてもらえて
その土地の空気感や
雰囲気を味わえたことも
よい思い出だ。

交通費全額支給だから
できたことだし、
自分で時間を作って行くとなると
できそうでなかなか難しい。
やっちゃえばいいけどね(笑)





研修!

現場には

大体4年くらい入ったと思う。

毎週、毎月、毎年ほぼ土日は

ペットフードのお仕事。

もちろん、同じ日に

現場が何箇所か重なる日もある。


そんなことが増えてきて、

スタッフ増員に伴い、

新人研修が行われることになった。




なんと、講師は…

私だ!




大丈夫〜?って言わないの。



ポンコツで、クソ真面目で
頑固だのに、割と柔軟な私ですから。
やってみせましたとも。


初めての研修のときの新人は

女子大生2人だったかな。




私が最初にメーカーの

東京支社で学んだことと

現場で得た経験から実践的な話も。
専門的な部分は判断できないから
困ったときのコールセンターとか
キャッチの裏ワザを伝授したり。
注意事項や報告書の書き方のコツも。
男性に電話番号を聞かれたら
事務所の携帯番号を言うようにとか。



私は悲しいほどなかったけれど(笑)

チーン…





ひととおり説明しきって

わからないところは質問してね!

という質疑応答タイムも、

できるだけ

質問しやすい雰囲気を心がけたり、

なんでも聞きやすい私でいた。




私のポンコツ研修タイムは
全3回くらい実施したと思うけれど、
事務所の皆さんからも
特にダメ出しや反省会もなく
「ありがとう!」
と言ってくださった。
講師謝礼も出た。




泣くわ。



続けてこられて本当に良かった。

とてもよい機会をいただきました。







最後に

でも、そもそも、面接のときに
私を採用しようと言ってくれて、
私を信じて、期待してくれて、
このお仕事をくれた人のおかげ!



ビジュアルは中の下で、

着ていた服もダサかったし、
イベントコンパニオンや
キャンペーンガール向きではない。
暗めだけど自分を変えたい
20歳の女の子に
チャンスをくれた存在。



あの人がいなければ、私は不採用。
今頃どうしていたかもわからない。


入社4年目を過ぎて、
自分がこれからどうなりたいか、
少し考えるために
事務所を飛び出し、
別な企業で働くことになっても、
いつでも戻ってきていいよ、と
在籍を続けさせてくれたのに。



その人がいなくなった会社に
なんの未練もなくなった。
それでも、もちろん
誰かは見ていてくれるのに、
自分のことを認めてくれているのに
復職して2年くらいで辞めちゃった。




それでよかったのかはわからない。





でも、少なくとも、
いまの私がここにいるのは
この広告代理店に入って、
ちいさな大活躍をしたから

というのも一つの要素だ。



接客業をやってみたけれど、
いまだに人見知りは直ってないし
何かとっかかりやキッカケがないと
誰かと話ができない。



逆にいうと、
キッカケやとっかかりがあれば、
誰とでも
コミュニケーションを取れるんだ。



それなら、いいじゃん。



ポンコツでも、
自分のいま置かれている状況で
真面目にコツコツと
ベストを尽くしきれば、
自信がつく。
よくもわるくも見ている人がいる。
誰かのせいじゃない。
誰かと比べることはない。
自分しか比較対象はいないもん。
自分がどう動けたか、
次はこうしてみよう、
もっとやっちゃってもいいかな。
と自分のしごとを振り返ってみたり。



一人現場は誰の責任でもなく、

自分の判断と行動次第。

だから好きなんだろうな。


誰かが仕事できないとか、

あいつに手柄を取られたなんて

考えたりしなくていいからね。




でも連・相・確・報はお忘れなく♪




慣れた環境、はじめての場所、
どこに行っても新人。
どんなことも新人研修のつもりで。
絶対にこれでいいってことって
あんまりないかもね。




そうやって、これからもいこう。

愛のだいじょうぶし

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